ミツボシツチカメムシというカメムシがいる。小さな黒いカメムシだが、よく見ると背に白い3つの斑紋がある。だから三ツ星という名がついているということはわかっていた。でも、「ツチカメムシ」の部分についてはあまり気にしていなかった。
その意味が分かった。早朝、生ごみの日なので家の前側の小さな植込みを少し整理した。水道の検針に支障が出るくらい茂ってしまったからだ。刈りこんで袋に詰め、散らばった小枝や葉を箒でかき集めた。
雨が降っていなかったので土は乾き小さな塊状になってなって枝や葉とともに箒の先でかき回される。その時に土とは違う動きをするものに気づいた。土の表面をなでると土くれが動き、一瞬あらわになるのだが、その虫は慌てて土くれの隙間を見つけてもぐりこんでいく。
カメラを持ち出し、箒を片手に土の表面を描く、慌てる虫を追い、シャッターを押す。まだ、太陽も低く、薄暗いので速いシャッターが切れない。そんな中でブレブレなのだが撮れた一枚がこれだ。体長約18mm、大きさからはヨコヅナツチカメムシのようだ。低速シャッターでの流し撮りになっているので躍動感がある?
からだも土色で目立たないし、土の中にもぐりこんでいるのでツチカメムシというのはとても納得できた。もう少し小さなツチカメムシ、コガタツチカメムシをはじめとして何種類かの仲間がいる。
いつもは出かけて撮るのだがこんなところにも初めて見る虫がいる。